百億の昼と千億の夜


百億の昼と千億の夜



1967年刊 というからもう37年も前の作品なのだ。
壮大なスケールで時空を超えたストーリー。
今読んでも不朽の名作だと思う。


全宇宙が滅びへ向かっている中、主人公達が立ち寄る破滅に瀕した都市ZEN-ZENでは
「市民」は1枚のカード情報に還元され、保存されている。
「神」は、情報カードを保管し、彼らはコントロールされた「幸せな夢」を見続けている。

「市民」の肉体は「コンパートメント」と呼ばれるカプセルに納められ「睡眠巣」
と呼ばれる装置にパイプで直結され維持されている。
訪問者に見せる必要がある時には、肉体と精神がセッティングされて実像となって現れる。


これが37年も前に1928年生まれの日本のSF作家によって書かれたのだ。

しかし、“光瀬龍”はいつから“竜”になってしまったのだろう・・・



   はためく極光(オーロラ)を背景に一人の少女が立っていた。

  「阿修羅王か」……

  「そうだ」





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